今月は、紅茶の名産地であるスリランカの有名な紅茶「セイロン」の歴史をご紹介します。現在、世界第4位の紅茶生産国であるこの小さな島は紅茶の歴史に不釣り合いなほど大きな影響を与えており、セイロンの名は100年以上にわたって高品質の代名詞となっています。
セイロンとは現在のスリランカの植民地時代の呼び名であり、そこで生産された茶葉にその名が付けられた。1817年に島を支配した英国は肥沃な土壌を有効に利用しようとした。しかし1869年に発生した深刻なカビのために、何百平方キロメートルものコーヒーの木が枯れてしまいました。わずか数年の間に好景気に沸いた産業が消え、その代わりに廃墟が残ったのだ。
多くのコーヒー生産者は離散したが一部の勇敢な経営者は残り、彼らはコーヒーにかわる代替作物の栽培を必要とした。のちに紅茶の父とも呼ばれるスコットランド人のジェームス・テイラー(James Taylor)は島を紅茶栽培の方向へと導いた。菌類の生えたコーヒーを取り除き、何キロもの畑に茶を植え直すのは大変な労力を要したが彼らの工夫が実を結んだのである。アーサー・コナン・ドイル卿(Sir Arthur Conan Doyle)は紅茶栽培者の試練と成功についてこう書いている。
「セイロンの茶畑はワーテルローのライオン像と同様に勇気を示す真の記念碑である。」
セイロンティーは通常ブラックティーですがグリーンティーやホワイトティーも生産されています。セイロンティーの風味は滑らかで優しく、アッサムやケニアの紅茶に比べてより繊細な味わいがあります。イングリッシュ・ブレックファスト・ブレンドにはセイロンティーが欠かせません。この有名なブレンド、イングリッシュ・ブレックファスト、には厳密なレシピはありませんが高品質のものにはセイロンの滑らかで柑橘系の風味がよく取り入れられています。
スリランカの気候と地形は紅茶の栽培に理想的な地域です。スリランカの中央山岳地帯を訪れ、急な丘の斜面に整然と並ぶ紅茶の木を見ると息を呑むような感動を覚えることでしょう。また雨期のモンスーンは茶樹の生育に必要な豊富な雨をもたらし、水はけの良い土壌は茶樹の根に最適となります。
「スペシャル フォルモサ」は、世界で最も優れた茶葉を集めた「グルメコレクション」として販売されています。台湾の優れた茶園と協力して、この春摘みの緑茶を作っています。台湾は高品質のウーロン茶が有名で生産されるお茶の大部分はウーロン茶であり、この緑茶は特に希少です。銀色に輝く翡翠の葉は、「Pi Lo Chun」(ピロチュン、碧螺春(へきらしゅん)春の緑のカタツムリの意)と呼ばれるスタイルで巧みに巻かれています。
NEWBY(ニュービー)では洗練された紅茶を淹れるために高地にある最高品質の茶園からセイロンティーを調達しています。ハンドピックによって厳選され巧みに加工される上質なお茶の製造に取り組んでいる生産者とのみ取り扱いをしています。NEWBY(ニュービー)のセイロンはスパイシーな香りとレモンのような繊細な味わいが特徴です。朝や午後にぴったりの爽やかな紅茶としてお楽しみください。
ヘリテージコレクション セイロン / リーフ(茶葉)100g入り BOX
※コラム【Tea of the Month】はNEWBY Teas UKによる執筆です。この記事はNEWBY正規輸入代理店クラインズが翻訳したものとなります。原文は下記のサイトよりご覧ください